まつエクinジャカルタ

カラーマスカラですら珍しがられた時代もあったのに、今ではまつエクもできるようになったジャカルタ

ここ1、2年でだいぶ定着してきたようである。まつエクが登場したばかりのころは2週間~4週間おきにメンテナンスしなくてはキレイなまつ毛が保てないならやらない、という意識が、メンテが当たり前という意識に変わってきたのもすごい変化である。

私はクマンエリアにあるJグレースというサロンでまつエクをしている。クマンアイコンというホテルがあるビルの2階にある。日本人向けのフリーペーパーに広告を出しているし、最近通い始めた美容院の美容師さんもそこに行ってるというので行くことにした。6、7年前日本でまつエクをしたときの記憶がすでにあいまいななためわからないが、スタイル(ドールタイプ、セクシータイプ、ナチュラルタイプ、ゴージャスタイプなど)を選ぶことはあったにしても、つけるまつ毛の長さとか太さとかはサロンの人がその人に似あうものを判断してくれたように思う。

しかし、このサロンではまつ毛の長さや太さも自分で選ばなくてはいけない。まつ毛の長さは何ミリにしますか、と聞かれてすぐ答えられる人ってあんまりいないと思うのだが。

まつ毛の長さや太さを自分で選べるので色々試してみて経験則でわかってくるのだと思う。

ここのサロンはベットに完全に横になった状態で施術となる。日本でやったときは歯医者の椅子みたいに電動でリクラインできる椅子だったように記憶している。私はこの横になっても動けず目も開けられない状態が続くことが苦痛で仕方がない。他の人はどうして耐えられるのだろうか。寝てしまう人もいるらしい。うらやましい。寝ている間に施術が終わって目覚めたらかわいくなってるってうらやましい。一杯酒をひっかけて強制的に眠くなって施術を受けようかと本気で思ってしまう。

初回で1時間半~2時間くらい、メンテで1時間~1時間半くらいといったところだと思う。初回が日本円で5千円くらいで2週間でのメンテで2500円くらい3~4週間のメンテで3500円くらいだからマスカラを買い替えるイメージである。

日本だったらまつエクしてても大丈夫を謳った商品がすぐ買えるのだが、こっちでは何をかったらいいのかわからない。確かオイルはだめなので、サロンの人にアイメークはどうやって落としているのか聞いてみたらメイク落としは使わない、という驚きの答えが返ってきた。じゃあ何で落としているのか聞いたら水で洗うとのこと。色素沈着しそうで怖い。

女が女であることはつくづく大変だと思う。まつ毛はエクステしてまで長くしたり濃くしたりしたがるくせに他の部分は痛い思いまでして脱毛する。私は爪を伸ばすのが嫌なのでネイルサロンにはいかないがネイルの手入れに髪の手入れなどてんこ盛りである。歳をとってくると白髪染めなど定期的にしなくちゃならない。ほんとはしなくても全く構わないのであるが、終わった後の気分の良さのためだと思う。なんとなく気分がいい、というのは誰のためでもなく自分のためのものだからである。

ジャカルタ・ヨガ事情

私はヨガをしている。が、ストイックではまったくないので、細ーく長ーく続けていければいいと思ってる。始めた頃は痩せるかな、と期待していたのだが、痩せません。

日本では学芸大学にあるヨガスタジオに通ってRYT200を取得したので、こちらに来ても続けていきたかった。クラスの受講料が日本での受講料と大して変わらないため、まだこちらでは一般庶民に受け入れられているというより、まだミドル・アッパークラスの人たちのエクササイズといった感じだ。

ルマ・ヨガはブロックMに近いところにあるヨガスタジオで落ち着いた部屋の中でヨガが受けられる。フェイ先生というイケメンでゲイっぽい先生のハードなヴィンヤサのクラスが好きだったのだが、平日しかクラスがないので無職なら通えるが普通の会社員には通えなくなったのでやめてしまった。スパも併設していて予約しないとまず無理という人気だったが今はどうなのだろうか。

その次に通ったのがアイアンガーヨガでこれはクマンにある一軒家をスタジオにしていてレベル分けをしている。先生が次のレベルのクラスに出席してもいいよ、と言ってくれるまで次のレベルには進めないしくみになっている。プロップスも充実している。

しばらく続いたがちょっと遠かったのと妊娠出産が続いたため足が遠のいてしまった。

その次がリアルヨガというヨガスクールで当時住んでた家に近かったのと、夜のクラスがあるため仕事帰りでも受講できるという理由で通うことにしたのだが、このヨガスクール、一年契約をしなくちゃいけない。なんかそのシステムがいやでしかも次の年は一年分を前払いするシステムだという。で、一年分一括は無理だといったらクレジットカードの限度額をあげてもらえといいだしたので継続せず一年でやめた。一回のクラスが一時間しかないのと、冷房をかけながらするのであんまり運動した感がなかった。

リアルヨガの次に通ったのがダルマワンサに近いエリアにあるアシュタンガヨガだった。ここも閑静な高級住宅地の中にあり普通の一軒家をスタジオにしているが先生はたった一人のインド人でかなり変わった感じの人だった。で、むちゃくちゃ厳しい。ちょっと目を窓の外にむけようものならすぐに何を見ている、窓の外に何があるんだ、もっと集中しろと怒鳴られる。でもここに通っているプラクティショナーは皆先生ですか?っていうくらいすごいアーサナを黙々と汗をだらだら流しながら行っている。先生とあまり相性がよくなかったのとなんだか気後れするのでここは数か月しか続かなかった。

で、落ち着いたのがホットヨガのスタジオに併設されている常温で行うヨガスタジオのヴィンヤサクラスだ。私はプラザスナヤン・アルカディアにあるスタジオに通っている。ここのスタジオのメインはビクラムヨガで42℃に暑くした室内で決められた26(?)のポーズをとるヨガなのだが、それ以外にヴィンヤサやハタ、アシュタンガのクラスもある。私はホットヨガは数回試したことはあるが常温でさえ汗がだらだら出るので、普通のクラスのほうが好きである。なんだか自然な感じがして。クラスは90分。私が受けるモナ先生のクラスは東京で通っていたヨガスタジオの教え方に通じる感じがする。シークエンスがすごく考えられて作られているのだ。ターゲットにするアーサナを決めてからそこへ身体の状態を持っていくためにターゲットアーサナで使う筋肉をほぐし伸ばしていく。土曜日10時~のクラスに参加しているのだが、一週間分たまった毒が汗とともに体外へ出ていく感じが爽快である。

ジャカルタにもいろんなヨガスタジオがあるので、ヨガには困らない。が、クラスはほとんど英語である。日本では特定のアーサナに対して使う筋肉や注意点など細かく教えてくれるが、こちらのヨガクラスはどこもそのような解剖学的な説明などしてくれず、見よう見まねで覚えるしかない、といった感が強い気がする。

ジャカルタ交通事情

朝のジャカルタ

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渋滞。

夜のジャカルタ

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渋滞。

私がジャカルタに移ってきた当時約10年前も渋滞はしていたけれど

まだ道路状況は予測できた。

でも、今は…。予測不可能。

通勤ラッシュの朝と夕方はもちろん、中途半端な時間でもいつも混んでいる。

車多すぎ。

行き当たりばったり感で道路つくったような感じ。大きな通りでも交差点もないし、道路のレイアウト自体が悪いんだよね。

しかも今は2018年8月18日から開催されるアジア大会に向けて道路の整備と

2019年完成予定のMRTを作る工事が同時に進んでいるから幹線道路沿いが

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こんな感じ。ますます毎日の渋滞に拍車をかけての渋滞。

ジャカルタ中心部の渋滞を緩和するため、以前は3イン1という規制があった。

この規制は土日祝日以外の朝と夕方ラッシュの時間帯それぞれ4時間くらいだったかを

大通りを通行する車に乗車する人数は3人以上でなくてはならないという規制。

運転手以外に2人以上乗せなくてはいけない。

だから昔はジョッキーといわれる人たちが大通りに通じる道に立っていて

車に同乗し人数を増やして大通りを通過。警察に捕まるエリアを過ぎたところで

おろしてもらうという貧困層の人のサイドビジネスみたいなものがあった。

子供もカウントされるため子供を抱えた母親が同乗することもあったのだが、

子供をおとなしく寝かせておくために睡眠薬を使った事件とか、子供たちにそういう仕事をさせるのが幼児虐待にあたるとして2016年に廃止された。私も最初、この規制冗談かと思ったくらいだ。知らない人の車に乗って行先もどこかわからないっていう小銭稼ぎってものすごくリスキーだと思う。報道はきいたことないが絶対性的嫌がらせとかあったんじゃないかと思う。

この規制が廃止された後、どういう規制になったのかというと、

ナンバープレート奇数・偶数制度に変わった。これは特にラッシュが激しい規制エリアの大通りを通行するのはナンバープレート末尾が奇数の場合は奇数日、偶数の場合は偶数日に限るというもの。平日の朝7時~10時、夕方16時~20時に実施される。

はっきり言って効果があがったとは思えないけど。しかも金持ちは複数車もってるし、偽造プレートだって作れるし…。東京みたいに電車がいろいろ走っていて、地下鉄でもカバーしているってここまでにはとても追いつかないだろうけどせめてバンコクとかシンガポールとかみたいにMRTを充実させてほしい。東京だったら渋谷から表参道まで歩いちゃおうかなとか小伝馬町から上野まで運動不足解消で歩いちゃえ、とかやったけど、ジャカルタ、まず無理。歩くようにできていない。途中で歩道がなくなっていたり、道がガタガタで穴だらけとか、ちょっと広い歩道だとそこで屋台とかで商売始めるかバイクが乗り上げて通行するかバイクの駐車場になってしまうとか。屋台とかはアジアの風情って感じで好きだけど、シンガポールみたいになってほしいなあと思ってしまう。渋滞を解消して歩行者にやさしい街になってほしいなと願うばかり。

ジャカルタの渋滞が解消されるのは一年に一回だけ、レバラン(イスラム教断食明け大祭)の時のみだ。役所も官庁もすべて休み。みんな帰郷してしまうので道路がスイスイでまるで真夜中みたいにすいている。普段からこうなってほしい。

 

 

RAKUDAマッサージ

自宅近くのサロンに併設されていて常々気になっていたRAKUDAマッサージに行ってきた。ジャカルタにあるほとんどのマッサージまたはスパはリラクゼーションが目的の中で、ここはストレッチマッサージを行っている。

感想はここに出会えてよかった~!である。日本には整体や骨盤矯正などを行っているところはたくさんあるが、ここにはほとんどない。バリもほとんどないのではないだろうか。カイロプラクティックは以前たくさんあったのだが、数年前違法で就労していた外国籍男性のカイロプラクティック師が施術を行った後、施術を受けた女性が死亡した事件があってからあまり見かけなくなった。私はこの件がおこるかなり前、フィリピン人女性が行うカイロプラクティックに数回通ったことがあり、彼女も力を加減しながらやっていかないと刺激が強すぎて気絶してしまうこともある、ということをサラッと言っていた。彼女の施術は普段ありえないような場所の骨を鳴らし、気持ちよかったのだがそのカイロプラクティックを行っていたスパがどっかに移転するとかでクローズしてしまったためそれきりだった。

話はそれたが、RAKUDAマッサージでは最初に骨盤矯正をうけてみた。施術スペースは広くて、タオルは敷くがマットレスの上ではなく床である。足を洗ってもらった後横たわり、はじめは足を片側ずつ組んでねじったりしたあと、背中を押してもらう。最初始まったばっかりの時は物足りないかな?と思ったのだが、背中を押してもらうあたりの頃には冷房がきいているにも関わらず体が温まり、汗がじっとりとにじんできた。ツボがあるのかそこを押してもらって指をはなした後、一気に血が流れるのがわかるくらいだった。一番気持ちよかったのが横向きになっての肩甲骨のマッサージ。肩甲骨部分をつかんで離すように持ち上げていくのだが、これがめちゃくちゃ気持ちがいい。施術が終わったらオレンジジュースかジンジャーティーのサービスがあり終了となる。RAKUDAから家まで徒歩で10分程度くらいなのだが、家に着くともう眠くてしょうがない。朝までぐっすり眠る。

あまりにも気持ちよかったので、レバラン(イスラム断食明け大祭)休暇で店がクローズになる前にもう一度やっておこうと思い、昨日の夜も行ってきた。初回は骨盤矯正だったのだが、今回は全身ストレッチをお願いした。もう、驚いてしまったのが体の癖をズバリ見抜かれたことだった。子供をどちらの腕で抱いているのか、その時の姿勢は、噛み癖はどちらにあるのか等々。私の場合、骨盤は気にするほど歪んではないらしいが、首・肩・背中、特に首は触られた瞬間、筋肉がガタガタですね、と言われてしまった。噛み癖も頭のツボみたいなところを刺激していくのだが、左右の痛さがまったく違う。そんなに力を入れているように見えないのに痛む場所は超痛むのだ。体は形状記憶だという。いつもの癖を体は覚えてしまう。長い時間をかけてついてしまった体の癖を戻すのは気長にやはり長い時間をかけてほぐしていくらしいので気長に取り組んでみようと思う。いつもの体の癖がどこにあるのか知りたい人にはかなりおすすめだと思う。

それにしてもマッサージの上手な人の手には特徴がある。指が広くて吸い付くようで温かくて少し湿っている。私が上手いなあと思うマッサージの手はいつもそんな手である。レバラン後オープンしたらまた行ってみよう。ちなみに土日は混み混みだと思うので予約は必須。私は徒歩圏内なのでこっそり平日の夜に行く。火曜日定休。営業時間は9時~23時。

スタバinインドネシア

日本には1996年に進出したらしいスターバックスだが、インドネシアは2002年に進出したようだ。インドネシアのスタバは16年目を迎える。

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今でこそスタバはどこにでもあるけれど、2002年当時、バリには私が知ってる限りでは1つか2つしかなかったように思う。今は亡き昔の上司にカフェモカを奢ってもらった時などすごく嬉しかったことを思い出す。

こちらのスタバもそうだが、日本のスタバはいつも混んでるイメージがあるので一時帰国中も立ち寄ることがなくなってしまったため、どんなメニューがあるのかはわからないが、こちらのスタバはさすが南国、ということもあってこちらならではのメニューがあるような気がする。最近はタロマフィンを食べた。紫のタロ芋のマフィンの中にタロ芋のペーストが入っていて、優しい味わいだった。

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飲み物でもパンダン・ココナッツゼリー・フラペチーノなんてすごく南国風だと思う。ちなみにパンダンはインドネシアやマレーシア、タイなどでお菓子の香りづけ等に使われる葉っぱで甘く独特の香りがする。

タンブラー等販売しているが、ご当地マグカップみたいなものを販売していて、ジャカルタやバリ版はみたことがあるが他の都市もあるのだろうか。

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PAUL&JOEとコラボしたらしいタンブラーを最近見かけたが以前、ヴィヴィアン・タム?とのコラボ商品も見かけたような気がする。

こんな南国のスタバだが、春は(といってもいつも夏だけど)桜モチーフの商品が増える。他の国の人たちもそうだと思うけれど、桜って外国人のあこがれのように思う。インドネシア人も桜を見てみたいという人や、桜を見るために日本に行く、という人がとても多い。日本に住んでいた時は桜が咲くともう春だな、みたいにしか思わなかったけれど、春の限られた短い時間だけ咲き誇り、暖かいボワッとした春風に吹かれて美しく散っていく様は日本から離れる時間が長ければ長いほど懐かしく感じる。もう何年も桜の花を見ていない。

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話はかわるが、インドネシアスマトラ産コーヒーが世界のスタバで最も人気のコーヒーらしい。こちらのフリーペーパーの記事でそう書いてあった。味が濃厚で風味がよいというのが人気の理由らしい。インドネシアのコーヒー業者と長く関係を築いていて、スマトラ産コーヒー豆の売上の一部は学校や住居の設備改善やコーヒー農園の改善のために寄付されているらしい。

スタバって一つの会社としながら、地域性をすごく大事にしているように感じる。ご当地メニューやタンブラー、インドネシアの伝統的な織物であるイカットのモチーフを使ったコラボ商品とかこういった姿勢がいいなって思う。もう少し値段が安いとありがたいのだが。そういえば、こちらにはショートサイズはなく、一番小さいサイズはトールである。

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また一つ思いだした。スタバをはじめ、こちらのカフェやレストランではパスワードを教えてもらいWi-Fiに接続できるので、日本でも同様にすぐネットにつなげられるのだと思っていた。だからわざわざラップトップを持って行っていざ接続しようとするとできないのには困った。みんなルーターを持ち歩いているのだろうか。私はアナログBBAなのでそういったことにはほんとに疎く、困ってしまう。

ジャカルタ美容院事情

 ここ数年日本人美容師さんが常駐するヘアサロンがジャカルタではすごく増えているなと感じる。私がジャカルタに来たばかりのときは日本人美容師さんがほとんどいなくて、ヘアスタイルチェンジがとても大変だったことを思い出す。

 ローカルインドネシア人に髪をカットしてもらうと他の日本人から「ゲゲゲの鬼太郎にでてくるねこ娘みたい」とか「昭和って感じ」とかいわれるし、インドネシア人がモデルになっているインドネシアの雑誌を持っていけば大体イメージが伝わりやすいだろうと思い雑誌の切り抜きを持って行ったところ、「シャギーね。ふんふん。オッケー。」と軽―い返事をもらったものの、彼女が取り出したのはバリカン…。最後までスキばさみが登場することもなく、最後まで何も言えなかった気弱な私。パーマはストレートをかけたことがあるが、髪の毛が伸びてくると、ストパをかけ始めた箇所が折れて屏風のようになってしまった。カラーも薬が強くて「しみたりしたら言ってくださいね。」といわれてからものの数分後、あのコントとかで頭が燃えてる感じで、早く洗ってーーーー!とあんまりいい思い出がない。

 それが今では日本人美容師がいるサロンが増え、この間は日本にいたときにすらしたことがなかったデジタルパーマなるものをあてることができた。カラーの種類も豊富。髪型の微妙なニュアンスが伝わるのはやっぱり日本人同士が一番のような気がする。価格が日本の美容院とあんまり大差ないので結構大きな出費にはなってしまうけれど、髪型が変わると気分がとてもアガるのでしょうがない。

 ちょっと前まで、今でも一部のインドネシア女子は「ワンレン、黒髪至上主義」なところがあってシャンプーとかについてる絵も黒髪ストレートの美女が微笑んでいる。インドネシア男子がかわいい女の子と思うポイントも「黒髪と白い肌」である。その一方でイマドキに髪を明るくしたり、カラーを入れたりしている女子もすごく増えた。ただ会社に通うOLが金髪だったり、魔女ですか?みたいにロングヘアの半分から下が銀髪なのはどうかと思うのだが。

 ヘアケア製品もすごく増えた。私が初めてインドネシアを訪れた2000年ごろはリンス(今でいうトリートメント)なるものが売っていなかった。ローカルの女の子たちはシャンプー後に髪の毛をくしでとかしてそのまま乾かして終了だった。それがトリートメントや洗い流さないオイルだの、日本に輸出されるものまで出てきたのだからすごい進歩である。

 話は変わるが、南国にいると髪の毛と爪が早く伸びるような気がするのはなぜだろう。私は爪を伸ばすのが嫌いだし、前髪も長くなると長くなった部分に熱がこもるような気がしてただですら暑いジャカルタでますます暑く感じるので、前髪は切るときに眉毛よりもかなり上に切ってもらうのだがあっという間に長くなる。切ったばかりのころは前髪が短くて「不思議ちゃん」みたいだがすぐ邪魔になってしまうのでなるべく短く切ってもらうようにしている。

 

ジャカルタで出産

私には2人息子がいる。2人ともジャカルタで産んだ。1人目を妊娠しているとき、胎盤が子宮の出口を覆っている前置胎盤だったため帝王切開で出産。2人目は妊娠自体に問題はなかったのだが、1人目を帝王切開で出産しているため、自然分娩にすると子宮破裂の恐れがあるとのことで2人目も帝王切開で出産した。妊娠中の検診は一ヶ月に一回、妊娠後期に差し掛かると2週間に一回から一週間に一回になり、出産となる。検診のたびにエコーで画面を見せてくれるし、きちんと体の部位のサイズも図ったうえで成長が順調かどうかキチンとみてくれるので安心である。もっと適当かと心配していた。

 私は出産予定日の一ヶ月くらい前から前置胎盤による出血のため、ベッドの上で絶対安静となり入院する羽目になった。出血といっても痛みを感じたりはないのだが、動くとすぐにドバーっと出血するため、子宮収縮を抑える点滴を打ちながらおとなしくしていた。どこも悪くないのに動けず安静にしていなければいけないというのは結構ツラい。どんどん大きくなっていくお腹でうつぶせに寝ることができないのと、足の爪が切れないのがイライラしたものである。

 帝王切開での出産ができる時期が近付いてきたので、手術費用はどれくらいか、入院期間はどのくらいか、病室はどうしようか等を相談しに病院の事務局にいったところ、パンフレットを渡された。帝王切開は「3 Days パッケージ」…。他に選択肢無し。海外での出産を心配した母が日本から妊娠・出産についての本を数冊送ってくれていたので、それを読んでいた私は帝王切開では2週間くらい入院するものだと思っていた。3日ですか??大丈夫かいな、と聞く私に「帝王切開後は術後の癒着を防ぐためになるべく早めに動くことが肝心。病院にいても自宅にいても同じこと。もし傷が開いちゃったりしたときにだけくればいい。」とのこと。では、それでお願いします、ということで3 Days パッケージで産んだのだった。

 手術自体は下半身のみの部分麻酔で30分くらいで終了する。横に十数センチ切る切り方だった。私にとっては初めてのお産だし、緊張しまくりであったが、医者・看護師チームは慣れているのだと思うが、私の腹を切りながら「ランチはパダン料理(インドネシアの地方料理のひとつ)がいいな。テイクアウトにして持って来てもらって」などと話している私の主治医。リラックスしすぎ…。長男を取り出したあと私の胸の上にのせる「カンガルーケア」?みたいなこともしてくれた。あとは任せた…、とばかり私はもう休むだけ。取り出された赤ちゃんは最初に父親である私の夫からアザーン(モスクから流れる礼拝呼びかけの言葉。私の夫はイスラム教徒)を聞かされる。私が手術室に入る前に先に出産を済ませた女性がいて、その旦那さんがうれしそうにおんなじことをやっていたので、イスラム教徒はそうするらしい。

手術が終わった後休む私につきそう夫に看護師が「胎盤、持って帰りますよね?」と聞いた。「はい。お願いします」と普通に答える夫。ビニール袋に入れられた胎盤を持って自分の自宅へ持っていった。これはインドネシアの地方によって多分違うかもしれないが、バリ人もおんなじようなことをするのを知っている。胎盤をきれいに洗ってツボにいれ、埋める。花やお香を備えてロウソクをともす。私は意味は知らないので、こういうもんなのだなと麻酔が切れ始めて痛くなったお腹のほうが気になりだしたので考えている余裕がなかった。

 帝王切開での出産は術後が痛い。くしゃみや咳をすると傷にダイレクトにきて痛む。できれば自然分娩で産んでみたかったが、こればかりはしょうがない。でも帝王切開でいつ生むのか決められるのはよかったのかもしれない。もし、ジャカルタの渋滞の中でタクシーの中とかにいて破水とかして産気づいたらと考えるだけでも怖い。ともあれ、無事に産まれたので感謝、感謝である。